「安全ナイフ」
「安全ナイフ」
この「安全ナイフ」は、刃物の排斥運動という時代的背景の中で生まれたある意味で悲しい鉛筆削り用のナイフだ。
サイズは全長9.2㌢で、表面に「安全ナイフ」の刻印が打たれている。片側に上弦の月のような曲刃があり、反対側には5㌢の定規が刻まれている。
刃物の排斥運動は、1960年(昭和35年)に起きた浅沼稲次郎暗殺事件が発端。犯人が17歳の少年だったこともあり、この事件をきっかけに「子供に刃物を持たせない運動」が始まり、子供たちから肥後守をはじめとする刃物が取り上げられた。
先に紹介した「丸っこい肥後守」も同様だが、こうした“肥後守の不遇な時代”にこの個体のような安全なナイフが製作されるようになったのだろう。実際に鉛筆を削ってみると、何とか切れるのだが幅2㍉余ずつしか削れないので時間がかかる。まあ、これなら子供たちが鉛筆を削る際に手を切ることもないし、人を傷つけることもないだろう。
この「安全ナイフ」は、刃物の排斥運動という時代的背景の中で生まれたある意味で悲しい鉛筆削り用のナイフだ。
サイズは全長9.2㌢で、表面に「安全ナイフ」の刻印が打たれている。片側に上弦の月のような曲刃があり、反対側には5㌢の定規が刻まれている。
刃物の排斥運動は、1960年(昭和35年)に起きた浅沼稲次郎暗殺事件が発端。犯人が17歳の少年だったこともあり、この事件をきっかけに「子供に刃物を持たせない運動」が始まり、子供たちから肥後守をはじめとする刃物が取り上げられた。
先に紹介した「丸っこい肥後守」も同様だが、こうした“肥後守の不遇な時代”にこの個体のような安全なナイフが製作されるようになったのだろう。実際に鉛筆を削ってみると、何とか切れるのだが幅2㍉余ずつしか削れないので時間がかかる。まあ、これなら子供たちが鉛筆を削る際に手を切ることもないし、人を傷つけることもないだろう。