蔵の春

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電工ナイフ「ALPS」

電工ナイフ「ALPS」

 この電工ナイフは、戦後に作られたと推測されるがどうやら市販されたものではなさそうだ。

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 グリップ材はジグドボーンで、長さ11.5㌢。ブレイドはドロップポイントタイプで、刃材は全鋼のようだ。刃厚は3.7㍉ある。ボルスターは真ちゅう製で、横溝が1本入った戦後の最盛期の定番タイプ。

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 刻印はリカッソに「ALPS」のマークと「5608」が打たれている。この数字は製造番号か、あるいは製品番号なのだろうか。それほどバードに使われていなかったようでブレイドの形状がきれいだ。

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 ネットで「ALPS」を検索してみると、電子部品・音響機器を製造販売する大手企業の「アルプス電気」がヒットした。「ALPS」イコール「アルプス電気」であれば、この電工ナイフは市販されたものではなく、同社が業務用に発注したものということになるが果たしてどうなのだろう。