縦折り鞘の
肥後守 14
今回は、戦前に作られたと思われる縦折り鞘の
肥後守を紹介する。
刻印は、「商標登録」と「
肥後守」のみが打たれている。肥と後の文字が不自然に離れており、どうやらタガネ彫りのようだ。
サイズは鞘長8.9㌢で、鞘にはクロムメッキが施されていたようだ。刃は戦前ものの特徴であるトン
ガリ刃。刃材は全鋼で、刃厚が1.8㍉。薄っすらと
シノギのラインが残っている。
座金は両面とも小さめのスチール製の菊座金。チキリは小さいが丁寧に成形されている。前の持ち主がどのように使っていたのかは分からないが、だいぶ砥ぎ減りが進んでいる。