縦折り鞘の肥後守 16
今回は、戦前に作られたと思われる真ちゅう製の縦折り鞘の肥後守を紹介する。
刻印は、「商標登録」と「肥後守」のみが打たれている。文字の大きさが微妙に違うように見えるので、タガネ彫りかもしれない。
サイズは鞘長8.5㌢で、鞘は真ちゅう製。刃材は全鋼のようで、刃厚が1.8㍉。刃は戦前ものの特徴でもあるトンガリ刃。座金は両面とも小さい菊座金で、チキリは丁寧に成形されている。
鞘材の真ちゅう板が薄いのでペラペラ感が拭えないが、切れ味は良さそうだ。ほとんど使われていなかったようだが、その割に鞘が裏表ともちょっと汚くて残念だ。
【お知らせ】
昨年4月から肥後守・肥後ナイフや電工ナイフ類を紹介してきましたが、今回をもちまして一旦終了させていただきます。たくさんの皆様にご高覧いただきまして、ありがとうございました。
なお、ブログは今後も続けていく予定で、次のテーマを何にしようかと只今検討中です。肥後守や肥後ナイフ、電工ナイフ類に関しては、まだ未掲載のものもありますので、また気が向いた時に紹介させていただきます。 蔵春