蔵の春

肥後守・肥後ナイフ・電工ナイフetc

肥後守正藤

肥後守正藤」
 昭和54年(1979)に発行された「暮しの手帖」59号に「220本の肥後守をテストする」という商品テスト企画が掲載され、その1ページ目(P102)に使われていたイラストの縦折り肥後守がこの「肥後守正藤」。ヤフオクで入手した。
 このページを見た時、写真を使わずイラストを掲載しているので「どうして縦折り肥後守のイラストを」と不思議に感じた。縦折り肥後守は、戦後になるとほとんど製作されていない。テストの対象となったのは、都内の文房具店や金物店などで当時販売されていたもので、全体写真を見る限り紐通し穴がある横折り鞘のものばかり。旧タイプの「肥後守正藤」はテストの対象外だったようだが、遊び心でイラストが使われたのではないかと勝手に推測している。
 サイズは鞘長8㌢。鞘はクロムメッキで、しっかりとした作りの逸品。刃は割込。チキリ穴あり。
 ちなみにこのテストの結果は、1位が「肥後守利光」(360円)、2位「肥後守トップマン印割込」(380円)、3位「肥後守秋水」(200円)。以下「白鷹肥後守」(200円)、「肥後守定駒」(200円)、「観龍肥後守」(200円)、「肥後守トップマン印鍛造」(250円)、「ハリマ肥後」(刃渡り8㌢、300円)、「宗近肥後」(刃渡り7㌢、200円)となっている。
 上記の9銘柄は全て入手したつもりだったが、調べてみたら「肥後守利光」が未蒐集だった。その内にと思いつつ、いつの間にか忘れていたようだ。ヤフオクに時々出品されるので入手したいが、以前のように入札に気合いが入らないので実現するのはいつのことやら。

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