蔵の春

肥後守・肥後ナイフ・電工ナイフetc

満開の枝垂れ桜

「満開の枝垂れ桜」
 ブログを開設するに当たり、物置小屋の奥に仕舞っておいた肥後守や電工ナイフ類を収納したボックスを何年かぶりに開け、どれを紹介しようかと夜な夜なネタ探しが続いていたが、今日はちょっとひと休み。
 一昨日、昼休みに職場近くの寺の枝垂れ桜の花を見に行ってきた。
 この桜は私のお気に入りの1本で、樹齢350年以上と推測される古木。枝が地上近くまで垂れ下がっており、風が吹くと満開の花枝が大きな波のようにうねり、間近に立つと呑み込まれそうな錯覚を覚える。
 今年は訪れるのが2~3日遅かったようで少し散り始めていたが、相変わらず見事な咲きっぷりだ。平日とあって先客は1組の老夫婦のみ。その方達も間もなく帰ってしまったので、静寂に包まれた境内で束の間ではあるが咲き誇る花を一人占めという贅沢なひと時を過ごすことができた。
 今日は、昨日のお花見日和から一変して低気圧の前線による影響で春の嵐となり、あちこちで咲き誇っていた桜の花のほとんどが無惨に散ってしまった。残念だ。
 日本人は桜の花に様々な思いを抱く。坂口安吾の短編小説『桜の森の満開の下』は、いにしえより萬人を魅了し続ける桜の花を素晴らしい感性で捉えた傑作で、未読の方にはこの時期お薦めの1冊です。

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