蔵の春

肥後守・肥後ナイフ・電工ナイフetc

長島金次郎作?の海軍ナイフ

「長島金次郎作?の海軍ナイフ」
 昨日は春の嵐で「桜が散った」と記したが、一夜明けてみたら一部散ってしまった木もあるが、まだまだそこかしこで花がしっかりと残っていた。今週末いっぱいは花見が出来そうで何だか得した気分になった。

 さて、本題に入るとしよう。
 電工ナイフ類の蒐集は、ヤフオク肥後守など複数のナイフのセットを落札した際に混じっていたものが少しずつ増えてきたことがきっかけ。肥後守に比べて見るからに丈夫そうで、特に旧タイプは武骨ながらも肥後守にない味わいもあり、いつの頃からか並行して蒐集するようになった。
 この旧タイプのナイフは、ナイフマガジン2005年12月号に掲載された日本のポケットナイフのルーツ『電工ナイフ・海軍メス』の中で、“海軍ナイフの元祖”と紹介されている長島金次郎作の海軍ナイフではないかと期待を寄せている。ヤフオクで入手した。
 ブレイドの根元のリカッソに「NAGASH□MASK」と2列の打刻を確認することができる。□は文字が判読不明だが、都合良く解釈して「I」を入れると「ナガシマ」と読める。その後ろのSKはこれも勝手に解釈させていただくと「セーラーズナイフ」(Seaman Knife)の略ではないか。形状も明治から大正にかけてのカタログに掲載されている海軍ナイフによく似ている。
 グリップはスタッグホーン(鹿の角)で、牛の骨を成形したジグドボーンと違って自然の角をそのまま使っているため、グリップの両面は模様や色が大きく違う。ブレイドの形状は元から先へとやや幅が広くなっている角刃タイプ。ブレイドの根元が細いのでボルスター(口金)は小さめ。刃材は素人目では全鋼のように見えるが正確な所は分からない。
 もし、長島金次郎作のナイフであれば貴重品だが、思い込みが激しいので一笑ものか。真偽は如何に。
 サイズは刃渡り7.8㌢、グリップは11.5㌢。

イメージ 1

イメージ 2