蔵の春

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電工ナイフ「江戸駒」

電工ナイフ「江戸駒」

 この「江戸駒」は、ナイフマガジン(No.116)の特集「電工ナイフ・海軍ナイフ」によると昭和30~50年代に篠田工業が製造したものらしい。

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 ブレイドは、やや先の尖った角刃タイプで、ブレイドに笹葉のネイルマークと小さめに「登録」「江戸駒」の刻印が打たれており、リカッソに「割込」の打刻もある。

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 ということで刃材は割込で、刃厚が根元で5㍉と分厚い。前の持ち主が長く愛用していたようで少し研ぎ減りしており、元はおそらく片刃だったと思われるが、研ぎを重ねているうちにか意図的なものか分からないが少し蛤刃になっている。

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 グリップはジグドボーン製で、長さは11.3㌢。ボルスターは真ちゅう製の横溝が1本入ったこの時期の電工ナイフの定番タイプが使われている。ブレイドや口金に比べてカシメが新しいもののように見えるので、ガタツキが出たため付け替えたのかもしれない。