蔵の春

肥後守・肥後ナイフ・電工ナイフetc

「觀龍」肥後守

「觀龍」肥後守

 家族が欠けるのは寂しいものですね。気を取り直して本日からブログの更新を再開します。

 この「觀龍」肥後守は、『暮しの手帖』59号の商品テスト企画「220本の肥後守をテストする」で第6位となった。

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 1枚目の写真の2本は特大サイズで、鞘長12.2㌢。刃材は割込。刃厚は根元で3㍉。鞘は厚めのステンレス製で、全体的にがっちりとした作り。実用的な肥後守のお手本のようだ。
 2枚目の写真の2本は大サイズで、鞘長9.8㌢。刃材は割込。こちらも鞘はステンレス製で、ガタツキもなく実にしっかりとした作り。チキリも丁寧に成形されている。

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 刻印は、いずれも「登録」「觀龍肥後守」「別打」で、サイズに関わらず同じ刻印が使われている。特に2枚目の下は、刻印が新しい頃のものか刻みが深く鮮明だ。座金は共通して両面とも平座金。

 「觀龍」をネットで検索してみると、兵庫県三木市の日用品雑貨卸売業・観龍ヤマタ商会が引っかかった。肥後守は金物などの卸問屋が屋号や紋章を入れた肥後守を発注して販売していたケースも多い様で、「觀龍肥後守」も組合加盟の製造所によって受注生産されたものだろう。