「加東守」
「加東守」
しかし、加東守は肥後守タイプの黎明期に誕生した由緒ある銘の1つであり、ぜひ1本は持っていたかったので、入札終了日に思い切ってポチ。高かったためか肥後守ではなく加東守ということで検索に引っかからなかったためか他に入札者がおらず、あっさり落札できた。
届いた加東守は、デッドストック品か未使用品だったようでサビもなく明治から大正にかけて作られたものとは思えないような良い状態だったが、思っていた以上に華奢でちょっとビックリ。刃の形状は初期のトンガリ型。鞘はもちろん縦折りだが頼りないくらい薄く、つや消しの渋い?塗装がしてある。銘がちょっと判りにくいのが残念だ。
このナイフの出品者は北海道の方で、確か蒐集家だか骨董店の放出品とのことだった。同時にたくさんの珍しい肥後守や肥後ナイフ類を出品していたことを記憶している。
手にした加東守の鞘には色褪せた「1万円」の値札がついていた。落札値が高かったか安かったかは分からないが、ヤフオクでの出会いは一期一会。手元にあるのは確かであり、それでよしとしている。
サイズは鞘長7.7㌢。刃材は全鋼。座金は真ちゅう製の菊座金。