蔵の春

肥後守・肥後ナイフ・電工ナイフetc

電工ナイフの木製握りと「波」の追加

電工ナイフの木製握りと「波」の追加
 蒐集したナイフを眺めていると、家人から「怖いので死ぬ前に処分しておいて」と冷たいお言葉。別にこれでテロやクーデターを起こすつもりはなく、況してや人を殺めようとしたら自分の指を落としてしまう。「これはあくまで鑑賞用です」と言っても簡単には理解してもらえそうもない。
 今では期待もしていませんが、私が亡き後、資源ゴミとして出されないように今のうちに策を講じておく必要があり、一人でも多くの方に「時代の変遷とともに消え去りつつあるナイフたちの存在を知ってもらえたら」とこのブログを開設した次第です。

 さて、ネタ探しに物置小屋の電工ナイフなどを収めた箱の中を掻き回していると、いつ何処から蒐集したのか全く記憶にないナイフがたくさん出てきた。夢中になって蒐集している時は、手に入れたものより未だ手に入れていないものの方に気持ちが走ってしまいがちで、その結果がこれだが、「使いもしないのに、よくぞ集めたものだ」と我ながら呆れてしまった。
 何年ぶりかに対面したナイフの中に、先日紹介した木製握りの電工ナイフと「波」マークの別のものが見つかったので紹介する。
 木製握りは、見ての通り2本とも握りの形状やサイズはほぼ一緒だが、ブレイドの先端の形状が少し違う。前回紹介したものはどれも刻印がはっきりと読み取れなかったが、1本のブレイドに鮮明な「本駒」の文字とマークの刻印があった(もう1本は刻印なし)。グリップは黒檀のようだが、1本は違うかも知れない。サイズは両方とも11.4㌢。
 ちなみに「本駒」は、四国徳島の大桑製作所が製造していたナイフで、残念ながら昭和53年に廃業されたようです。

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 「波」マークの電工ナイフは、ブレイドの先端の角度が通常の形より鈍角で、角刃型との中間のような形状。グリップは前回紹介した内の3本によく似た味のあるジグドボーンで、ボルスター(口金)の形状は違うが同じ製造元のものか。グリップのサイズは前回のものと同じく12㌢。

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